大学卒業後、OA機器や事務用品を取り扱う会社に就職しました。
“飛び込み”主体の営業で毎日汗をかいたものの、門前払いがほとんど。
ただ、規模が小さい事務所であれば、経営者の方と直接お話しする機会があり、
なかなか刺激的でした。
売上に結びつかなくても、ビジネス的な視野が広がったと思います。
「企業経営というのはなかなか大変なんだよ」と、何度も聞かされていましたが、
みなさんバイタリティーがあり、独自の工夫と努力で乗り切っています。
自分も頑張らなければ、と励まされました。ある時、一人の社長さんからこんなことを聞きました。
「自分は何役もこなしている。
オーナーであり、経理や人事の担当であり、トップセールスマンも……
人を増やせばいいっていうわけじゃないんだよ」。
たくさんの会社を訪問しましたが、これは共通点があるのでは、と考えたのです。
そこで思い浮かんだのが「社会保険労務士」でした。

社会保険労務士の仕事。
企業に必要とされる人材。

社会人1年目の仕事は、オフィスビルを見つけては上から下へ移動しながらの飛び込み営業。
ほぼ毎日その繰り返しでした。すぐの契約が取れるわけではありませんが、度胸はついたと思います。それに、中小企業のオフィスだと経営者と直接話すことができ、さまざまな情報を得ることができました。
以前から、労務や人事に少しは興味があったことから(人からは珍しいと言われますが)、
経営サイドの苦労話!?を聞くのは将来のためになると思っていました。
そのうち「業務のアウトソーシング」の話題に触れたことが、私にとっては転機となったのです。
それまでは、アウトソーシングというのは専門的な分野に限ったことだと勝手に想像していました。
ところが、給与計算や社会保険にかかわる業務など、一般的な事務もアウトソーシングが可能で、
それを請け負うのが「社会保険労務士」だと聞きました。

“そういえば学生の頃、ゼミで聞いたことがある……”。
真面目に勉強していれば、もっと早く社会保険労務士の資格を意識していたはずです。
「労務や人事に興味がある」と言っても、さほどこだわりがなかったと白状したようなものですね(笑)。
そう言えば、入社早々にお世話になったのは総務の担当者で
社会保険や厚生年金の説明を受けました。
企業では社会保険労務士に代わって、担当部署が業務をこなしているのですが、
これをアウトソーシングするのです。

社会保険労務士の仕事というのは、労働保険や社会保険の申請の他、
労務にかかわるすべての問題を取り扱います。
社員の労働条件向上や福祉にまつわる事案も大事な業務のひとつ。
経営者サイドに立って、労務や人事に関するコンサルティングを行うこともあるのです。
企業に必要とされる人材であり、独立開業型の資格として「社会保険労務士」を目指そう!
そんな思いが湧きあがってきました。
もう少し会社勤めを続け、スキルアップと人脈づくりをしなければ、
たとえ資格を取ったとしても独立はおぼつかない、そう考えて慎重に準備を進めました。
専門的に法律を学んだわけではありませんから、
資格のことや試験のことはしっかりリサーチすることにしたのです。